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《読んで楽しむ、つながる》小説好きのためのコミュニティ! 月額800円で、人気作家の作品&インタビューや対談、エッセイが読み放題。作家の素顔や創作秘話に触れられるオンラインイベントのほか、お題企画や投稿イベントなど参加型企画も盛りだくさんでお届けしていきます。

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  • ピアニスト・藤田真央「指先から旅をする」

    24歳の若き天才ピアニスト・藤田真央氏によるエッセイ

  • 岩井圭也「われは熊楠」(*小説)

    奇人・才人、南方熊楠を語る言葉はたくさんある。しかし果たして、彼が生涯を賭して追い求めたものとは一体何だったのか⁉ 新鋭・岩井圭也が渾身の力で挑む、博物学者・南方熊楠のすべて。

  • 令和元年の人生ゲーム

    第一志望だった慶應に合格し、晴れて上京。 新生活への希望に胸を膨らませる僕を迎えたのは、 「元」高校生社長と、暗い目をした不気味な男だった――

  • 宮島未奈「婚活マエストロ」(*小説)

    マンションの大家に誘われて、婚活パーティに参加することになった猪名川健人。そこに現れたのは、妙に律儀な社長と、司会として生真面目にマイクを握る “婚活マエストロ” 鏡原奈緒子だった。

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ピアニスト・藤田真央エッセイ #51〈ストイックなリハーサルの先に――ハーゲン・カルテット〉

『指先から旅をする』が書籍化しました! 世界中で撮影された公演&オフショット満載でお届けします。  チェコフィルとの全4つのコンサートを盛況に終えたのも束の間、次の日からまた新しいリハーサルが始まった。伝説の弦楽四重奏団、ハーゲン・カルテットとのリハーサルだ。この弦楽四重奏団は1981年に結成された。結成当初のメンバーは全員が兄弟(ルーカス・ハーゲン、アンゲリカ・ハーゲン、ヴェロニカ・ハーゲン、クレメンス・ハーゲン)だったが、第二ヴァイオリンを務めていた長女アンゲリカがソロ

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岩井圭也「われは熊楠」:第六章〈紫花〉——終幕、そして

第六章 紫花 中屋敷町の邸宅の上には、今にも降り出しそうな分厚い雲がかかっていた。  湿気た空気が漂う庭には、楠や安藤蜜柑の木が植えられ、地面には一面枯葉が敷き詰められている。栴檀が藤色の花を咲かせていた。一九四一(昭和十六)年六月のことだった。  戸を開け放した八畳の離れに、男女の人影があった。女のほうは、横たえたテングタケを肉眼で観察しながら、紙の上に絵筆を走らせている。その傍らで、老いた男は顕微鏡を覗きこんでいた。  老人——齢七十四の南方熊楠は、地衣類の検鏡に集中して

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ピアニスト・藤田真央エッセイ #50〈ビシュコフとの最強タッグ――チェコ・フィル日韓ツアー〉

『指先から旅をする』が書籍化しました! 世界中で撮影された公演&オフショット満載でお届けします。 「夢は口に出せば叶う」  ありがちなフレーズではあるが、私もこの言葉には大いに頷きたい。もっとも「横浜DeNAベイスターズの監督になりたい」や「チャーハン専門店を出したい」といったような無理難題、欲深な願いは叶うはずないが、ここ数年、「あの指揮者・あのオーケストラといつか共演したい」という憧憬は徐々に実現しつつある。  2023年10月にアジアツアーで共演した楽団——チェコ・フ

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【新入生応援! 無料公開中】麻布競馬場『令和元年の人生ゲーム』~意識の高い慶應ビジコンサークル篇~

〈タワマン文学〉の旗手・麻布競馬場待望の第2作『令和元年の人生ゲーム』。発売直後から「他人ごととは思えない!」と悲鳴のような反響が続々と…… 4月、やる気に満ちた新入生の皆さまの応援企画として、第1話〈意識の高い慶應ビジコンサークル篇〉を期間限定で全文無料公開いたします! これを読めば5月病も怖くない……はずです。 『令和元年の人生ゲーム』 第1話 平成31年  2016年の春。徳島の公立高校を卒業し、上京して慶応義塾大学商学部に通い始めた僕は、ビジコン運営サークル「イ

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ピアニスト・藤田真央「指先から旅をする」

24歳の若き天才ピアニスト・藤田真央氏によるエッセイ

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ピアニスト・藤田真央エッセイ #51〈ストイックなリハーサルの先に――ハーゲン・カルテット〉

『指先から旅をする』が書籍化しました! 世界中で撮影された公演&オフショット満載でお届けします。  チェコフィルとの全4つのコンサートを盛況に終えたのも束の間、次の日からまた新しいリハーサルが始まった。伝説の弦楽四重奏団、ハーゲン・カルテットとのリハーサルだ。この弦楽四重奏団は1981年に結成された。結成当初のメンバーは全員が兄弟(ルーカス・ハーゲン、アンゲリカ・ハーゲン、ヴェロニカ・ハーゲン、クレメンス・ハーゲン)だったが、第二ヴァイオリンを務めていた長女アンゲリカがソロ

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ピアニスト・藤田真央エッセイ #50〈ビシュコフとの最強タッグ――チェコ・フィル日韓ツアー〉

『指先から旅をする』が書籍化しました! 世界中で撮影された公演&オフショット満載でお届けします。 「夢は口に出せば叶う」  ありがちなフレーズではあるが、私もこの言葉には大いに頷きたい。もっとも「横浜DeNAベイスターズの監督になりたい」や「チャーハン専門店を出したい」といったような無理難題、欲深な願いは叶うはずないが、ここ数年、「あの指揮者・あのオーケストラといつか共演したい」という憧憬は徐々に実現しつつある。  2023年10月にアジアツアーで共演した楽団——チェコ・フ

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ピアニスト・藤田真央エッセイ #49〈演奏中に喧嘩が始まり――中国ツアー・後篇〉

『指先から旅をする』が書籍化しました! 世界中で撮影された公演&オフショット満載でお届けします。  9月27日、3公演目は上海で行われた。この日は、ツアー中で唯一YAMAHAのピアノを使用した。以前、日本でお世話になっていたヤマハの調律師さんが上海に赴任していたのだ。彼女は素晴らしい才能とほとばしる情熱を持つ方で、上海公演では是非ヤマハのピアノを使ってくれないかと熱心に打診してくれた。  嬉しいことに、このように日本人調律師の方に海外で出会う機会が度々ある。特にヤマハの元

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ピアニスト・藤田真央エッセイ #48〈いちばん楽しんでほしかったひとは――初の中国ツアー〉

限定発売の締切間近です! 『指先から旅をする〈愛蔵版〉』 完全受注生産のスペシャルエディション版です。 函入りのリッチな装丁&豪華3大特典付きでお届けします。 さらに、ご購入いただいた方から抽選で、 藤田さんのトークショー&サイン会にご招待いたします♬ 〈豪華特典〉 ①スペシャルDVD「ヴェルビエ音楽祭の休日」80分 ②世界中で撮影された写真100点を収めた写真集 ③モーツァルト・ソナタ全曲ツィクリスについての2万字エッセイ ▼通常版はこちら  指先から旅をする、とい

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岩井圭也「われは熊楠」(*小説)

奇人・才人、南方熊楠を語る言葉はたくさんある。しかし果たして、彼が生涯を賭して追い求めたものとは一体何だったのか⁉ 新鋭・岩井圭也が渾身の力で挑む、博物学者・南方熊楠のすべて。

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岩井圭也「われは熊楠」:第六章〈紫花〉——終幕、そして

第六章 紫花 中屋敷町の邸宅の上には、今にも降り出しそうな分厚い雲がかかっていた。  湿気た空気が漂う庭には、楠や安藤蜜柑の木が植えられ、地面には一面枯葉が敷き詰められている。栴檀が藤色の花を咲かせていた。一九四一(昭和十六)年六月のことだった。  戸を開け放した八畳の離れに、男女の人影があった。女のほうは、横たえたテングタケを肉眼で観察しながら、紙の上に絵筆を走らせている。その傍らで、老いた男は顕微鏡を覗きこんでいた。  老人——齢七十四の南方熊楠は、地衣類の検鏡に集中して

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岩井圭也「われは熊楠」:第五章〈風雪〉——天皇への御進講

第五章 風雪 和歌山の町の空を、黒灰色の雲が塞いでいる。一昨日から降りはじめた雨は昨日の朝に止んだものの、依然、分厚い雨雲は居座っていた。漂う空気は存分に湿り気を帯びており、いつまた降り出すかわからぬ気配である。  一九二五(大正一四)年一月。  和歌山城からほど近い湊紺屋町の屋敷の一室では、差し向かいに座した兄弟が互いに沈黙を守っていた。障子と襖は閉ざされ、外から他者が様子を窺うことはできない。  兄は南方熊楠五十七歳、弟は南方常楠五十四歳であった。  熊楠も常楠も、土色の

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岩井圭也「われは熊楠」:第四章〈烈日〉——熊楠、父に

第四章 烈日 一九〇九(明治四十二)年の真夏。  田辺湾にある扇ヶ浜には、烈しい日差しが降り注いでいた。炎天から射られる陽光は、砂浜に色濃い木陰を生み出してもいる。光が熱を帯びるほどに、明暗の対比は際立っていく。  浜辺から歩いて十分ばかりの距離に、中屋敷町中丁の借家はあった。潮まじりの風がそよぐ縁側で、一人の男が顕微鏡を覗いている。広袖の白襦袢を着て、下半身には腰巻をまとっている。  紙巻き煙草の「朝日」を吸いながら、熱心に顕微鏡を覗いているのは、齢四十二の南方熊楠である。

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岩井圭也「われは熊楠」:第三章〈幽谷〉――那智の深山へ

第三章 幽谷 那智山の麓、大門坂の入口近くに大阪屋という宿があった。宿のすぐ傍にそびえる鳥居をくぐり、振ヶ瀬橋を渡れば、そこから先は神域である。  大阪屋の母屋には、細い廊下でつながった離れがある。広縁付きの八畳二間の和室には、書物やブリキの衣装箱の他、蔓羊歯や藪蘇鉄、立忍などの標本が目一杯広げられていた。風通しのよい場所で乾燥させるためであり、それらはすべてこの那智山で採集された代物であった。  開け放たれた広縁に三月なかばの風が吹きこんでくる。いまだ厳冬の気配が残る風を、

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令和元年の人生ゲーム

第一志望だった慶應に合格し、晴れて上京。 新生活への希望に胸を膨らませる僕を迎えたのは、 「元」高校生社長と、暗い目をした不気味な男だった――

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【新入生応援! 無料公開中】麻布競馬場『令和元年の人生ゲーム』~意識の高い慶應ビジコンサークル篇~

〈タワマン文学〉の旗手・麻布競馬場待望の第2作『令和元年の人生ゲーム』。発売直後から「他人ごととは思えない!」と悲鳴のような反響が続々と…… 4月、やる気に満ちた新入生の皆さまの応援企画として、第1話〈意識の高い慶應ビジコンサークル篇〉を期間限定で全文無料公開いたします! これを読めば5月病も怖くない……はずです。 『令和元年の人生ゲーム』 第1話 平成31年  2016年の春。徳島の公立高校を卒業し、上京して慶応義塾大学商学部に通い始めた僕は、ビジコン運営サークル「イ

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3/29(金) 佐藤ミケーラ倭子×麻布競馬場YouTubeライブ開催!

Z世代から大人気のマルチタレント・佐藤ミケーラ倭子さんと、「タワマン文学」が話題の麻布競馬場さんの初対談が実現しました! 佐藤ミケーラ倭子×麻布競馬場 YouTubeライブ配信 【再現】令和の東京で戦ってる男と女 2024年3月29日(金)19:30~ ▼YouTubeライブでどなたでも無料でご覧いただけます! 東京に疲弊しながらも、東京にしがみつく人々をシニカルに描いた小説が「タワマン文学」として支持を集めた麻布競馬場さん。 現代人のあるあるを一人で演じ切る【再

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【3/30(土)】麻布競馬場×メン獄トークショー「令和の会社員人生を駆け抜けろ!」@青山ブックセンター

 麻布競馬場さん×メン獄さんのトークショー&サイン会「令和の会社員人生を駆け抜けろ!」が、3月30日(土)に東京・青山ブックセンター本店で開催されます! ▼詳細・お申し込み(青山ブックセンター本店のHPに飛びます)  2021年10月にTwitterに小説の投稿を始めて以降、瞬く間に〈タワマン文学〉旋風を巻き起こした麻布競馬場さん。  1991年生まれの32歳、現在兼業作家として活動する麻布さんは、会社員生活の中で「ついこの間まで自分は“若手”だったはずなのに、下の世代と

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麻布競馬場『令和元年の人生ゲーム』第2話 ~大手町のキラキラメガベンチャー・新入社員篇~

新入生応援キャンペーン!  第1話〈意識の高い慶應ビジコンサークル篇〉を全文無料公開中です 『令和元年の人生ゲーム』 第2話 平成31年  2019年4月、私は早稲田大学政治経済学部を卒業して、大手町にある人材系最大手企業、パーソンズエージェントに新卒入社した。  就活生の間で「パーソンズ」の人気は非常に高かった。「実力主義が徹底していて年次に関係なくマネージャーや子会社社長に抜擢される」とか「30歳で年収1000万超えはザラ」とか、そんな景気の良い宣伝文句に煽られて、総

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宮島未奈「婚活マエストロ」(*小説)

マンションの大家に誘われて、婚活パーティに参加することになった猪名川健人。そこに現れたのは、妙に律儀な社長と、司会として生真面目にマイクを握る “婚活マエストロ” 鏡原奈緒子だった。

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祝・本屋大賞! 宮島未奈最新作「婚活マエストロ」第三話

▼第一話&第二話を期間限定で無料公開中です 第三話 鏡原さんからのLINE通話で叩き起こされた俺は、とりあえず顔を洗ってひげを剃った。用件は何も言われていないが、婚活イベント関連だろう。二週間前にシニア婚活パーティーに行ったときは、取材のつもりだったのにスタッフをやることになってしまった。いずれにせよ、四十男がパーカーにジーパンは好ましくない。  クローゼットを開いてみれば、十年ものの衣装ばかりが入っている。ずっと家で仕事していたから、服装には無頓着だった。こうやって外に出

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【祝・本屋大賞! 宮島未奈最新作・期間限定で全文無料公開中】「婚活マエストロ」第二話

第二話 一人暮らしには快適な六畳一間も、他人が来ると狭すぎて酸素が薄く感じられる。大学生なら大勢でワイワイやっても許されるだろうが、四十路のおっさんは三人で定員オーバーだ。 「この部屋に来ると、タイムスリップしたみたいな気持ちになるよ」  桑原はそう言って床に寝っ転がった。杉田も「そうだよなー」と同意する。 「いやいや、テレビとか変わってるから」  俺は大学入学から二十年以上、レジデンス田中の同じ部屋に住んでいる。今使っているテレビは三代目だし、カーテンやラグなどマイナーチェ

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『成瀬は天下を取りにいく』宮島未奈・初長篇!――〈はじまりのことば〉

 今年の三月に『成瀬は天下を取りにいく』でデビューした宮島未奈と申します。幸いなことに複数の版元からお仕事の話をいただいているのですが、いくつもの原稿を同時進行するのは難しいため、のらりくらりと保留してきました。  その網の目をかいくぐって滋賀県大津市まで乗り込んできたのが別冊文藝春秋編集部です。いつのまにか書くことが決まっていて、しかもどういうわけか連載ということになっていました。「妖怪ウォッチ」のコマさんのごとく「都会(の人)はもんげー怖いズラ」と恐れおののきつつ、こうな

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【祝・本屋大賞! 宮島未奈最新作・全文無料公開中】「婚活マエストロ」第一話

第一話 二〇二三年十月十日、俺は四十歳になった。  目を覚ましてスマホを見ればすでに十時を過ぎていて、そろそろ起きようと伸びをする。子どもの頃は体育の日で必ず休みだったから、半分以上の確率で平日になるのがいまだに慣れない。俺はカレンダーの休日と関係なく仕事をしているが、クライアントは基本平日しか返信をよこさないから多少影響はある。  メールアプリを開くと、きのうの夜中に納品した占い記事のクライアントから「締切に余裕を持った納品、ありがとうございます! これから確認させていただ

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