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《読んで楽しむ、つながる》小説好きのためのコミュニティ! 月額800円で、人気作家の作品&インタビューや対談、エッセイが読み放題。作家の素顔や創作秘話に触れられるオンラインイベントのほか、お題企画や投稿イベントなど参加型企画も盛りだくさんでお届けしていきます。

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  • 稲田俊輔「食いしん坊のルーペ」(*食エッセイ)

    南インド料理店「エリックサウス」総料理長にして、ジャンルを問わず何にでも喰いつく変態料理人。あふれ出る食いしん坊パワーで、世界を味わい尽くすエッセイをお届けします。月イチ連載

  • #ミステリー小説が好き

    #ミステリー小説が好き

  • ピアニスト・藤田真央「指先から旅をする」

    24歳の若き天才ピアニスト・藤田真央氏によるエッセイ

  • 寺地はるな「リボンちゃん」(*小説)

    女性の下着はキュートでセクシー? そんな固定観念を解きほぐす寺地はるなの連載小説

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イナダシュンスケ|サクラダ君のアメリカンドッグ

第29回 サクラダ君のアメリカンドッグ  今となっては分かります。小学生時代の親友サクラダ君は「早熟」でした。  小学四年生に進級して、毎日一緒に帰る僕たち5人組は、クラスがバラバラになりました。かろうじて僕とサクラダ君は引き続き同じクラスでした。しかし僕たち2人はその頃から微妙に別々の道を歩み始めたのです。  その小学校では、四年になると希望すれば部活動に参加できました。サクラダ君は真っ先にサッカー部に入りました。僕はなんとなくバドミントン部に入るつもりだったのですが

イナダシュンスケ|サクラダ君と道草コロッケ

第28回 サクラダ君と道草コロッケ  小学三年生の時、親友ができました。  サクラダ君というその同級生は、足が速くてスポーツ万能、色白で茶色がかった髪にぱっちりとした大きな目と長い睫毛、明るくて成績もほどほどに良く、つまりは女子にモテまくる少年でした。僕がなぜそんな彼と仲良くなったかと言うと、単に家が近所で帰宅する方向が同じだったからです。学校帰りはだいたい、僕とサクラダ君の他に同じ方向の友人たち総勢5人で、やたらと道草を食いながら帰ったものでした。  ある時そのメンバ

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【アーカイブ動画公開】五十嵐律人×浅倉秋成×白井智之ライブトーク!「ダークミステリーが好き」

※記事の下部「購読者限定エリア」にて アーカイブ動画がご覧頂けます。  リーガルミステリーで人気の五十嵐律人さんの新作『魔女の原罪』が2023年4月24日に発売になりました! これを記念して、5月1日(月) 20:00から人気作家3人によるライブトークが開催されました。 『魔女の原罪』にまつわるお話はもちろん、過激な設定やビターな味わいが堪能できる「ダークミステリー」についての楽しみ方、さらに三者三様の創作流儀や代表作にまつわる創作秘話までたっぷり90分! 当日ご覧になれな

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第13回 今井真実|灼熱の台湾でほおばる、肉汁たっぷり水煎包

 ああ、これがこの国の夏なのか。これは、暑いわ、評判通り。昨日までは、「東京の方が暑いくらい。台湾、意外と涼しいね」などと軽口を叩いていたくらいだったのに。台湾が本気を出してきた。  街中の道をただ歩いているだけなのに、日光が肌に刺さるように痛い。太陽に焼かれた砂浜に立っているみたいに足の裏からも熱が伝わってくる。日傘をさして、さらになるべく日陰を探すも、もちろん歩道はぎらぎらと明るいまま。汗は当たり前のようにとめどなく流れて、もうそれに意識を向けることもない。  仕方がない

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稲田俊輔「食いしん坊のルーペ」(*食エッセイ)

南インド料理店「エリックサウス」総料理長にして、ジャンルを問わず何にでも喰いつく変態料理人。あふれ出る食いしん坊パワーで、世界を味わい尽くすエッセイをお届けします。月イチ連載

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  • 32本

イナダシュンスケ|サクラダ君のアメリカンドッグ

第29回 サクラダ君のアメリカンドッグ  今となっては分かります。小学生時代の親友サクラダ君は「早熟」でした。  小学四年生に進級して、毎日一緒に帰る僕たち5人組は、クラスがバラバラになりました。かろうじて僕とサクラダ君は引き続き同じクラスでした。しかし僕たち2人はその頃から微妙に別々の道を歩み始めたのです。  その小学校では、四年になると希望すれば部活動に参加できました。サクラダ君は真っ先にサッカー部に入りました。僕はなんとなくバドミントン部に入るつもりだったのですが

イナダシュンスケ|サクラダ君と道草コロッケ

第28回 サクラダ君と道草コロッケ  小学三年生の時、親友ができました。  サクラダ君というその同級生は、足が速くてスポーツ万能、色白で茶色がかった髪にぱっちりとした大きな目と長い睫毛、明るくて成績もほどほどに良く、つまりは女子にモテまくる少年でした。僕がなぜそんな彼と仲良くなったかと言うと、単に家が近所で帰宅する方向が同じだったからです。学校帰りはだいたい、僕とサクラダ君の他に同じ方向の友人たち総勢5人で、やたらと道草を食いながら帰ったものでした。  ある時そのメンバ

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イナダシュンスケ|ファーストコンタクト晩餐会

第27回 ファーストコンタクト晩餐会 「料理は味が全て。うまけりゃいいんだよ」ということが世間ではよく言われますが、僕は主に料理を作る側の立場として、これは一見正論めいてはいるけれど、実際は暴論だと考えています。「うまけりゃいい」はその通りだとしても、じゃあそれはいったい誰にとってうまいのか。どういう時にどういう気分で食べたらうまいのか。  誰にとっても、いついかなる場面でもおいしいものなんて、世の中にそうそうはありません。単純な嗜好の違いもありますが、それ以上に、おいし

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イナダシュンスケ|ラーメン不満足化待望論

第26回 ラーメン不満足化待望論 いきなり大きな話から始めますが、人はいったい何を求めて小説やエッセイを読むのでしょう? そんなの十人いたら十通りの答えが返ってきそうですが、そこにおいて「共感」は、誰にとっても大事な要素であるということは言えるはずです。読者は著者や登場人物、なかんずく主人公に共感しつつ、物語を擬似体験する。それが読書の醍醐味であることは間違いありません。  食エッセイという分野においても、この「共感」は、極めて重要なのではないかと思います。大抵の場合、著者

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#ミステリー小説が好き

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  • 243本

文藝春秋からのお届け物を開いたら、少年ジャンプを思い出した話

下記の記事で書いたとおり、文藝春秋さまから「特別賞」をいただきました。 私の記事を「別冊文藝春秋」に掲載していただけることになったのです。 そして! ついにその「見本誌」が届きました。 突然ですが、『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』ってご存知ですか? 小学校の頃、アニメがやっていたので夢中になっていました。 特に、【剣心】対【四乃森蒼紫】の戦いが好きです。 文春からのお届け物を開封したとき、私は剣心と同じ気持ちになったんです。 ↓↓(下にスクロール 一冊目に

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文藝春秋さんから『特別賞』をイタダキマシタ

note×「WEB別冊文藝春秋」のコラボレーション企画「#ミステリー小説が好き」において『特別賞』をいただきました! 受賞した記事はこちら👇👇 『芥川賞』や『直木賞』で有名な文藝春秋の編集部の方に、このような賞をいただき、マウスを持つ手が震えるほど喜びました。 1.なぜ、『特別賞』なのか? 私はベストレビュアー(今回の企画における受賞のこと)ではなく、特別賞でした。 なぜか? お題が『ミステリー小説が好き』なのに、選んだ本が小説ではないからです。 2.なぜ、この

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辮髪のシャーロック・ホームズ-ベトナム語通訳-のアレやこれ

「ギリシャ語通訳」を読んだことがないので あとで読みます

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辮髪のシャーロック・ホームズ-新王府の醜聞-のアレやこれ

黄色い顔のねじれた男は ねじれがそっちかよ!ってなりましたね (え、私だけですか!?) 新王府の醜聞は シャーロックのオシャレが気になって それから調べ始めました

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ピアニスト・藤田真央「指先から旅をする」

24歳の若き天才ピアニスト・藤田真央氏によるエッセイ

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  • 61本

ピアニスト・藤田真央エッセイ #60〈矢代秋雄のカデンツァーー山田マエストロとの日本ツアー〉

『指先から旅をする』が書籍化しました! 世界中で撮影された公演&オフショット満載でお届けします。 ”  5月下旬、私たちは日本に帰ってきた。飛行機を降りるとふわりと香る醤油や出汁の匂いで故郷を実感する。沢山の大谷翔平選手の広告に迎えられて入国したが、その数が帰国の度に増えている感じがするのは気のせいだろうか。  実家の猫と戯れるも束の間、7公演の怒涛のツアーが始まった。兵庫、館山(千葉)、東京、名古屋、京都、そして横浜。オーケストラの楽器を運搬する大きなトラックに私の衣

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ピアニスト・藤田真央エッセイ #59〈地中海の青空の下――モンテカルロ・フィル〉

『指先から旅をする』が書籍化しました! 世界中で撮影された公演&オフショット満載でお届けします。  絵に描いたような雲ひとつない晴天。水底まで透き通る海。指先から溢れ落ちるサラサラの砂。肌にまとわりつく熱気。  人々は水着を身につけ各々の時間を楽しんでいる。砂浜に寝そべり肌を焼く女性。サーフボードを手に海に入り込むシックスパックの男性。寄せては返す波にはしゃぐ子供達。その隣のおとなしい犬。様々だ。  私もただただ無心に水面を眺めたり、靴下を脱いで砂の感触を確かめたりしてい

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ピアニスト・藤田真央エッセイ #58〈魔法のような室内楽――タメスティとの共演〉

『指先から旅をする』が書籍化しました! 世界中で撮影された公演&オフショット満載でお届けします。 ”宝箱”との誉れ高いブラームス・ザールは、精巧で眩い装飾と豊かな響きを併せ持つ素晴らしいホールだ。客席の中央ではブラームスの像が静かに耳を澄ましている。音響の質は別格で、私の代名詞であるまろやかな音が会場の隅々まで減衰することなく響き渡る。ひとたびタッチのニュアンスを変えれば、客席に飛んでいく音色も万華鏡のように変化した。私が最重要視している一音一音の響きへのこだわりを、このホ

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ピアニスト・藤田真央エッセイ #57〈矢代秋雄との出逢い――新アルバム・レコーディング〉

『指先から旅をする』が書籍化しました! 世界中で撮影された公演&オフショット満載でお届けします。  ソニー・クラシカルインターナショナルから私の新アルバム「72 Preludes ショパン/スクリャービン/矢代秋雄:24の前奏曲」のリリースが発表された。私たちチームにとっても大いに待ち焦がれた逸品である。  実のところ、2022年に発売したモーツァルト「ピアノ・ソナタ全集」の次回作について、私たちは何度もミーティングを重ねたが、どの案もしばし難航した。三人の作曲家による《2

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寺地はるな「リボンちゃん」(*小説)

女性の下着はキュートでセクシー? そんな固定観念を解きほぐす寺地はるなの連載小説

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  • 5本

一穂ミチ「アフター・ユー」#006

『もしもし』  多実の声だった。すこし掠れているが、間違いない。青吾は、自分でも意外なほど平静だった。 『あ、スガワラさんですか? 調査報告書ありがとうございます。きょう受け取りました。すみません、無理言って郵送していただきまして……』 「多実」  ざ、さ、と砂を踏みしめるようなノイズが混じる。呼びかけに対する応えはなかった。 『はい、だいぶよくなりました。残りのお金はあした振り込みますので、よろしくお願いいたします』  通話が切られ、テレカが吐き出される。「42」に減った度

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寺地はるな「リボンちゃん」#003

第三話 左手の爪すべてを玉虫色に塗り終えた時、スマートフォンが鳴り出した。わたしは一年三百六十五日、爪のケアを欠かしたことがない。爪という身体のパーツが愛しくてたまらない。いろんな色を塗りたくれるし、いざという時には武器にもなる。  小さな刷毛をつかって色を乗せる作業も好きだ。神経が研ぎ澄まされ、刷毛を持つ指は震える。息を殺し、目を凝らす。ムラなく塗り終えた時の、なんとも言えぬ高揚感と解放感。  木曜日の午前十時に電話をかけてきて、「いっしょに昼飯でもどうだ」と誘う父は、いち

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寺地はるな「リボンちゃん」#002

第二話 ななめ前を歩いていた社長が「なあ」と言ったので、思わず身構えた。社長の声が甲高くなるのは、なにかめんどうな話題を持ち出す前兆だ。  銀行からの帰り道だった。思えば今朝、「きみも来てよ、経理担当なんだから」と声をかけられた時からなんとなく予感はしていたのだ。借り換えの手続ぐらい、いつもなら社長ひとりで済ませているから。 「はい。なんでしょう」  無意識に、髪に手をやった。今日は幅の細い、葡萄色のリボンを髪に編みこんでいる。社長が甲高い声を出すのと同様、わたしにも癖がある

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寺地はるな・新連載スタート!「リボンちゃん」#001

第1話 商店街のスピーカーから流れてくる調子っぱずれなクリスマスソングにかぶせるように「焼き立てパンはいかがですか」という若い女の店員の甲高い声がひびきわたった。青果店の店主もパン屋に負けじと大声で「しいたけつめ放題だよ!」と客を呼びこむ。  あちらこちらにクリスマスツリーが乱立しており、アーケードの天井からは季節はずれの桜の造花がたれさがっている。色とりどりの看板やのぼり、壁にはポスター。かわいい女の子がにっこり微笑んでいるそのポスターには覚せい剤は絶対にダメである旨が書か

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