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《読んで楽しむ、つながる》小説好きのためのコミュニティ! 月額800円で、人気作家の作品&インタビューや対談、エッセイが読み放題。作家の素顔や創作秘話に触れられるオンラインイベントのほか、お題企画や投稿イベントなど参加型企画も盛りだくさんでお届けしていきます。

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  • 稲田俊輔「食いしん坊のルーペ」(*食エッセイ)

    南インド料理店「エリックサウス」総料理長にして、ジャンルを問わず何にでも喰いつく変態料理人。あふれ出る食いしん坊パワーで、世界を味わい尽くすエッセイをお届けします。月イチ連載

  • 今井真実「ひとりでまんぷく」(*食エッセイ)

    料理家・今井真実さんが、ひとりで味わう至福の時間を綴るグルメエッセイです。

  • 【単行本発売中】今村翔吾「海を破る者」

    日本を揺るがした文明の衝突がかつてあった――その時人々は何を目撃したのか? 人間に絶望した二人の男たちの魂の彷徨を、新直木賞作家が壮大なスケールで描く歴史巨篇

  • ピアニスト・藤田真央「指先から旅をする」

    24歳の若き天才ピアニスト・藤田真央氏によるエッセイ

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イナダシュンスケ|ラーメン不満足化待望論

第26回 ラーメン不満足化待望論 いきなり大きな話から始めますが、人はいったい何を求めて小説やエッセイを読むのでしょう? そんなの十人いたら十通りの答えが返ってきそうですが、そこにおいて「共感」は、誰にとっても大事な要素であるということは言えるはずです。読者は著者や登場人物、なかんずく主人公に共感しつつ、物語を擬似体験する。それが読書の醍醐味であることは間違いありません。  食エッセイという分野においても、この「共感」は、極めて重要なのではないかと思います。大抵の場合、著者

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寺地はるな「リボンちゃん」#002

第二話 ななめ前を歩いていた社長が「なあ」と言ったので、思わず身構えた。社長の声が甲高くなるのは、なにかめんどうな話題を持ち出す前兆だ。  銀行からの帰り道だった。思えば今朝、「きみも来てよ、経理担当なんだから」と声をかけられた時からなんとなく予感はしていたのだ。借り換えの手続ぐらい、いつもなら社長ひとりで済ませているから。 「はい。なんでしょう」  無意識に、髪に手をやった。今日は幅の細い、葡萄色のリボンを髪に編みこんでいる。社長が甲高い声を出すのと同様、わたしにも癖がある

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桃野雑派|お守り代わりのペンネーム

 フランク・ザッパの噂はギターを始めた頃から聞いていた。  いわく、天才、奇才、二十世紀最大の芸術家、ザッパの前にも後にもザッパなし。  そう称賛する声がある一方、奇人、変態、気難しい芸術家、不協和音にしか聞こえない音楽―などなど、くさす言葉も同じぐらい見聞きした。  でも僕が興味をひかれた一番の理由は、あのスティーヴ・ヴァイが尊敬する音楽家だったからだ。  ヴァイは今でも僕のアイドルだ。強烈な個性を持ったギタリストで、浮遊感のあるメロディ、複雑なリズム、凝りに凝った楽曲、

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第11回 北海道で酔いしれた、絶品お寿司 ひとりでまんぷく 今井真実

 次の出張は北海道と聞いてから、暇さえあれば「寿司 ウニ 札幌」でネット検索をしていた。だって北海道といえば、ウニではないか! 豊富な魚介類があるのは承知の上だが、なんせ夏だし、普段は滅多に食べることのないウニを食べたいのだ。口いっぱいに頬張り、あのとろける甘みを、磯の香りを、なめらかな喉越しを味わいたい。その瞬間を、想像するだけで鼻息が荒くなってしまう。ホテルを予約することさえもすっかり忘れて、ここ最近の私の趣味はもはや「札幌のウニのおいしいお店を探すこと」になっていた。

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稲田俊輔「食いしん坊のルーペ」(*食エッセイ)

南インド料理店「エリックサウス」総料理長にして、ジャンルを問わず何にでも喰いつく変態料理人。あふれ出る食いしん坊パワーで、世界を味わい尽くすエッセイをお届けします。月イチ連載

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  • 29本

イナダシュンスケ|ラーメン不満足化待望論

第26回 ラーメン不満足化待望論 いきなり大きな話から始めますが、人はいったい何を求めて小説やエッセイを読むのでしょう? そんなの十人いたら十通りの答えが返ってきそうですが、そこにおいて「共感」は、誰にとっても大事な要素であるということは言えるはずです。読者は著者や登場人物、なかんずく主人公に共感しつつ、物語を擬似体験する。それが読書の醍醐味であることは間違いありません。  食エッセイという分野においても、この「共感」は、極めて重要なのではないかと思います。大抵の場合、著者

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イナダシュンスケ|とんかつ武士道〈後篇〉

▼まずは〈前篇〉をお読みください。 全文無料公開中! 第25回 とんかつ武士道〈後篇〉  さて、僕は六騎のとんかつのうちの半分を、塩とカラシのみで仕留めました。これは言うなれば忍びの兵法です。くない一本でここまで戦ってきました。初手から本丸のど真ん中に忍び込み、大将であるL3の寝首を搔き、物音を聞いて駆けつけた足軽L1を難なく仕留め、L3を師と慕う若侍L2もあっさりと倒してしまいました。ここまでは闇討ちでした。しかしここからは少し趣が変わります。燦々と陽の光に照らされる、

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【無料公開】イナダシュンスケ|とんかつ武士道〈前篇〉

第25回 とんかつ武士道〈前篇〉  とんかつ、と言えばロースかつです。「いや、ヒレかつのことも忘れてもらっては困る」と言う人もいるでしょうが、そういう人でもおそらく、とんかつと聞いて即、脳裏に浮かぶのはロースカツの姿なのではないでしょうか。  そのとんかつは、縦のラインで切断されています。カット数は様々ではありますが、概ね6切れが標準です。僕は常々、世の人々はとんかつひと切れひと切れを十把一絡げ的に扱いすぎなのではないか、という微かな不満を抱いています。なぜならその6切れ

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イナダシュンスケ|同情の手羽先弁当

第24回 同情の手羽先弁当  高校生の頃、たまたま隣の席になったFくんとちょっと仲良くなりました。僕も彼も音楽が好きで、当時ギターを練習し始めていたという共通項があったからだったと思います。もっとも音楽の趣味は全く嚙み合いませんでした。Fくんが好きなのはヘヴィメタルであり、僕の好みはイギリスのニューウェーブでした。それはともかく僕たちは、どちらもちょっとぼうっとしたタイプだったこともあり、熱く語り合う親友同士、みたいないかにもセイシュンっぽい間柄になるでもなしに、極めて淡々

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今井真実「ひとりでまんぷく」(*食エッセイ)

料理家・今井真実さんが、ひとりで味わう至福の時間を綴るグルメエッセイです。

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  • 11本

第11回 北海道で酔いしれた、絶品お寿司 ひとりでまんぷく 今井真実

 次の出張は北海道と聞いてから、暇さえあれば「寿司 ウニ 札幌」でネット検索をしていた。だって北海道といえば、ウニではないか! 豊富な魚介類があるのは承知の上だが、なんせ夏だし、普段は滅多に食べることのないウニを食べたいのだ。口いっぱいに頬張り、あのとろける甘みを、磯の香りを、なめらかな喉越しを味わいたい。その瞬間を、想像するだけで鼻息が荒くなってしまう。ホテルを予約することさえもすっかり忘れて、ここ最近の私の趣味はもはや「札幌のウニのおいしいお店を探すこと」になっていた。

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今井真実|叫びたくなる美味しさ! 高級クレープの衝撃

 レシピの撮影の後には、いつも「最近食べた美味しいもの」の話で盛り上がる。みんながみんな食に関わる仕事だからだろうか、それぞれのアンテナときたら、すさまじい迫力を感じられる。待ってましたとばかりに誰かが情報を披露すると、みんなで検索して一斉にGoogleマップにピンを付けていく。投稿された写真を見ては、なにこれ! 美味しそう! とわいわいと大騒ぎ。さっき試食を終えたばかりなのに、今から食べに行っちゃいたいくらいよねえといつも煩悩に苛まれるのだ。  先日もいらしたスタッフの1

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今井真実|韓国の朝ごはんで心も身体もぽかぽかに

 娘が起きない。窓の外は花曇りの春の朝。あいにくの曇り空だけれども、時折日が差し込み、寒さは和らいでいるように見える。  かれこれ、7時30分頃から娘に声をかけて、もう9時をまわってしまった。かくいう私もうっかり二度寝をしてしまったのだけれど。    娘と初めての二人旅でやってきたのはソウル。娘は無論、私も人生初の韓国旅行だった。昨日のお昼に到着して、今朝は初めての朝ごはん。旅行中は一食たりとも無駄にしたくないから、早く朝食を食べに行きたいというのに、いっこうに娘は起きない。

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今井真実 第8回 瞑想は煮込み料理で――とろとろポトフのおいしい秘密

 鍋のふたを開けると、濁りのない澄んだスープが出来ていた。かれこれ2時間ほど、ことことと煮込まれている。とろとろの牛スネ肉に菜箸を刺すと、なんのとっかかりもなくすっと入った。  まずまず。これは成功と言っていいだろう。味見をするために小皿によそい、そっとすする。ああ。なんて豊かな味だろう! 思わず「いいねいいね」と声が出る。食材の命が丁寧に抽出され、透明なスープに溶け込んでいる。  次に塊のまま煮込んでいた牛肉を取り出し、まな板に載せてスライスした。なんていい眺めなのだろう

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【単行本発売中】今村翔吾「海を破る者」

日本を揺るがした文明の衝突がかつてあった――その時人々は何を目撃したのか? 人間に絶望した二人の男たちの魂の彷徨を、新直木賞作家が壮大なスケールで描く歴史巨篇

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  • 2本

今村翔吾『海を破る者』冒頭試し読み

序章  時を追う毎に一人、また一人と、集まって来る。  壁の無い茅舎のような粗末な御堂には、弟子や教えを聞きに来た近郷の僧で溢れ返り、その周囲を数十の民たちが取り囲んでいる。  一遍はすくと立ち上がった。他の僧たちも慌てて立ち上がろうとするのを手で制す。 「まだよ」  弟子の一人が物言いたげな目をしている。 「暑いな」  一遍は手で大袈裟に顔を扇いでみせた。  狭い御堂に三十人以上の僧が詰まっており、その中心に一遍は座していた。折角、心地よい風が吹き抜けているのに、ここは人

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今村翔吾「海を破る者」 はじまりのことば

 世界の長い歴史において最も大きな版図を築いた国はどこか。面積ならば第1位は大英帝国で、その国土は3370万㎢に及ぶ。だが当時の世界における人口比率で考えると20%で、大英帝国は首位から陥落する。  では人口比率から考えた第1位はどこの国か。それが本作の一つの核となるモンゴル帝国である。その領土はあまりにも広大で西は東ヨーロッパから、東は中国、朝鮮半島まで、ユーラシア大陸を横断している。そして当時の世界人口の25・6%、実に4人に1人がモンゴル帝国の勢力圏で暮らしていたこと

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ピアニスト・藤田真央「指先から旅をする」

24歳の若き天才ピアニスト・藤田真央氏によるエッセイ

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  • 57本

ピアニスト・藤田真央エッセイ #56〈ウィーン・リサイタルデビュー――コンツェルトハウス〉

#55へ / #1へ戻る / TOPページへ 『指先から旅をする』が書籍化しました! 世界中で撮影された公演&オフショット満載でお届けします。  2024年3月15日、私は再びウィーンの地にいた。”再び”というのは、2月にアントワン・タメスティと共にウィーン楽友協会の〈ブラームスザール〉でデュオリサイタルを行い、その次週にはウィーン交響楽団と共に、念願の〈グローサーザール〉デビューを果たしたのだ。この模様はまた次号で触れたい。  ウィーンはとてもコンパクトな街で、空港か

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ピアニスト・藤田真央エッセイ #55〈ホフマンとシューマン――小説から生まれた音楽〉

『指先から旅をする』が書籍化しました! 世界中で撮影された公演&オフショット満載でお届けします。  ドイツに拠点を移して早2年。これまで世界各国での旅の模様をお伝えしてきたが、その合間にしっかりと大学へも通っていた。演奏旅行を終えて大きなキャリーケースを引きながら大学へ直行したり、レッスンを受けたその足で公演に向かったりすることもしばしば。このように授業に出席できる日は必ず出席し、また時折教授に善処して頂いたお陰で、なんとか単位を揃えることができた。そして遂に今春、ハンス・

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ピアニスト・藤田真央エッセイ #54〈20歳で作曲したカデンツァを――バイエルン放送交響楽団・後篇〉

『指先から旅をする』が書籍化しました! 世界中で撮影された公演&オフショット満載でお届けします。  今年は嬉しいことに、ドイツの様々な地域での公演を控えている。ドイツと一言で言ってもいずれの都市も表情が異なり、それぞれに個性を持っていて面白い。  ここミュンヘンは空気が澄んでいてなんとも気持ちが良い。バイエルン州出身のマネージャー曰く、街を抜けたところにある牧場の香りが、時折風に乗って都心まで伝わってくるそうだ。私が住むベルリンと比較しても、多くの歴史的建造物がそのままの

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ピアニスト・藤田真央エッセイ #53〈ビシュコフが伝えた極意――バイエルン放送交響楽団〉

『指先から旅をする』が書籍化しました! 世界中で撮影された公演&オフショット満載でお届けします。  その劇薬を初めて手にしたのは5年前のことだった。持っているだけでカッコよく見える――そんな安直な理由がきっかけだった。小箱は愛煙家たちが集う大人の世界へのパスポートでもあり、亡き恩師・野島稔先生とお近づきになるための道しるべにもなってくれた。  野島先生のことを思い出せばいつも、煙を燻らせている姿が脳裏に浮かぶ。私は最初はピース、次は先生が愛用していたマルボロ・ゴールド、その

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