イナダシュンスケ|ハンバーグ人生劇場② 〜風雲編〜
第15回
ハンバーグ人生劇場②
〜風雲編〜 学生時代に発明した「ひき肉をフライパンに押し付けて焼いただけの、ハンバーグともステーキともつかない名も無き料理」は、「よそで言うたらアカン料理」として、その後の長きにわたり、ひっそりと世を忍ぶが如く作られ続けました。それが登場するのは主に、深夜近くにまで及ぶ仕事を終えて帰宅した後。それは晩酌のツマミないしは夜食として、家族の目からも逃れるが如く、こっそり作られていたのです。
これをハンバーグと呼ぶのは恥ずかしい。ステーキと呼ぶのは