記事一覧
『ピンク・クラウド』――未来を予言してしまった映画が描く限界状況の人間関係|透明ランナー
世界中で突如発生した正体不明のピンク色の雲、その空気を吸い込むと10秒で死に至る。人々はある瞬間を境に家から出られなくなり、突然新たな生活様式が始まる――。そんな世界を描いた映画『ピンク・クラウド』が、2023年1月27日(金)から公開となりました。
映画の冒頭で「2017年に脚本が書かれ、2019年に撮影された。現実との一致は偶然である」という文言が流れます。この映画は新型コロナウイルス
「DOMANI・明日展 2022-23」――2年ぶりの開催となった文化庁・在外研修の成果展|透明ランナー
こんにちは。あなたの代わりに観てくる透明ランナーです。
今回紹介するのは、六本木・国立新美術館で2023年1月29日(日)まで開かれている「DOMANI・明日展 2022-23」です。
文化庁は若手芸術家の海外研修を支援する「新進芸術家海外研修制度」(略称:在研)を1967年度から実施しており、美術分野ではこれまでに1,400人を超える人材を送り出してきました。この研修の成果を発表する機
マルチバースカンフー映画からパルム・ドール受賞作まで…今年映画館で見たい作品10選!|透明ランナー
こんにちは。あなたの代わりに観てくる透明ランナーです。
2022年6月に始まった本連載「透明ランナーのアート&シネマレビュー」では、映画と美術展のレビューをこれまで34本お届けしてきました。読んでくださった皆様のおかげでここまで続けることができました。2023年もよろしくお願いします。
2022年の映画の振り返りとして、「2022年日本公開映画ベスト10」&「2022年日本未公開映画ベスト
【2022年日本劇場未公開映画ベスト10】 ――日本公開が待ち遠しい10の作品|透明ランナー
2022年もさまざまな映画がスクリーンを賑わせましたが、劇場公開されなかった映画にも数多くの傑作がありました。昨日公開した「2022年日本公開映画ベスト10」に続き、この記事では私が2022年に映画祭や英語版配信で観た「日本未公開映画」(2023年以降の公開が決まっていない作品)から10作品を挙げたいと思います。今後日本公開が決まることを願って……。
2022年日本未公開映画ベスト10①『Sa
【 #2022年日本公開映画ベスト10! 】――「今まで語られなかった物語」が語られた一年|透明ランナー
こんにちは。あなたの代わりに観てくる透明ランナーです。
コロナ禍で撮影が止まり、映画館が閉まり、映画祭が中止された暗黒の数年間を脱し、映画産業に光が戻ってきた2022年でした。今年もさまざまな傑作がスクリーンやディスプレイを賑わせ、多くの「今まで語られなかった物語」が語られるようになりました。
映画ファンは習性としてなぜか毎年ベスト10を作ってしまう生き物です。「こんな映画あったな~」「
経営危機に翻弄される私立美術館の現在――ヴァンジ彫刻庭園美術館&クレマチスの丘|透明ランナー
こんにちは。あなたの代わりに観てくる透明ランナーです。
東京都心から車で約2時間の静岡県長泉町。駿河湾を望む富士山麓の広大な丘陵地に位置するのが、複合文化施設「クレマチスの丘」です。緑豊かな庭園、地場食材を使ったレストラン、花に囲まれたカフェに加え、4つの個性豊かなミュージアムが点在しています(①ヴァンジ彫刻庭園美術館、②IZU PHOTO MUSEUM、③ベルナール・ビュフェ美術館、④井上
『あのこと』――映画史に刻まれる衝撃的な映像体験|透明ランナー
2021年9月のヴェネツィア国際映画祭。パブロ・ラライン『スペンサー ダイアナの決意』やジェーン・カンピオン『パワー・オブ・ザ・ドッグ』といった有力作が争う中、さほど有名でない監督の作品が審査員の満場一致で金獅子賞に選ばれたという結果は驚きをもって伝えられました。オードレイ・ディヴァン(1980-)の長編2作目『あのこと』です。
舞台は1960年代のフランス。大学の寮に暮らす文学部生のアンヌ
川内倫子展&野口里佳展――カメラを通じて世界の“偶然”に出会う力|透明ランナー
現在時期を同じくしてふたりの写真家の大規模個展が開催されています。
東京オペラシティ アートギャラリーで開かれている「川内倫子:M/E 球体の上 無限の連なり」展は、柔らかな色調を特徴とする写真家・川内倫子(かわうち りんこ、1972-)の個展です。自然の風景を陰影をもって描き出す作品で知られていますが、本展ではこれまでの印象と違った大胆なイメージが並んでいます。
前回の記事「世界最大級の現
世界最大級の現代写真の祭典「Paris Photo」&「Photo Days」 花の都パリから撮り下ろしレポート!|透明ランナー
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◎ 【11/30までアーカイブ動画公開中】 ローカル芸術祭・徹底ガイド|透明ランナー
◎ ドラフト2022 最速レビュー!by透明ランナー
前回の記事「ヴェネチア・ビエンナーレ――世界最高峰の現代アートが集う2年に1度の祭典」に続き、今回も海外からお届けします。
本連載「透明ランナーのアート&シネマレビュー」でよく写真や映像を取り上げている私にとって
透明ランナー|ヴェネチア・ビエンナーレ――世界最高峰の現代アートが集う2年に1度の祭典
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こんにちは。あなたの代わりに観てくる透明ランナーです。
2022年6月から約半年にわたって続けている本連載「透明ランナーのアート&シネマレビュー」ですが、今回は初めて海外からお届けします。昔からずっと行きたいと思
透明ランナー|「写真新世紀30年の軌跡展」――若手作家の登竜門、30年の歴史を振り返る
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2021年2月、ひとつの公募展の終了が発表されました。
「写真新世紀」。1991年に始まった、新人写真家の発掘・育成・支援を目的とした公募展です。経験(プロ、アマチュア)、国籍、年齢、性別は一切不問。それまでの
透明ランナー|東京国際映画祭――『1976』とチリ映画が辿った苦難の歴史
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本日11月2日(水)まで10日間にわたり、第35回東京国際映画祭が日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区で開催されています。この記事が公開される数時間後には、コンペティション部門のグランプリや観客賞受賞作が発表されていること
透明ランナー|『スペンサー ダイアナの決意』――天才たちが映画に仕掛けた美しい魔法
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36歳の若さでの事故死から四半世紀経ってもなお色褪せない人気を誇るダイアナ妃。彼女を描いた映画『スペンサー ダイアナの決意』が全国で公開されています。
舞台は1991年のクリスマス・イヴ。英国ロイヤルファミリー