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稲田俊輔「食いしん坊のルーペ」(*食エッセイ)

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南インド料理店「エリックサウス」総料理長にして、ジャンルを問わず何にでも喰いつく変態料理人。あふれ出る食いしん坊パワーで、世界を味わい尽くすエッセイをお届けします。月イチ連載
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#食エッセイ

イナダシュンスケ|哀愁のサニーレタス

第23回 哀愁のサニーレタス  サニーレタスはよく、何かの下に敷かれて登場します。コロッケ…

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イナダシュンスケ|羊肉期の終り

第22回 羊肉期の終り 「羊肉はお好きですか?」  この質問にイエスと答える人の中には、ま…

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イナダシュンスケ|牛丼官兵衛

第20回 牛丼官兵衛 僕が初めて𠮷野家の牛丼に出会ったのは、大学生になり一人暮らしを始めて…

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イナダシュンスケ|トラウマバーベキュー

第19回 トラウマバーベキュー 昔の話です。僕は大学を卒業して、とある会社に就職しました。…

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イナダシュンスケ|お伽の国の特級酒、あるいは毛糸玉の中のローマ

第14回  お伽の国の特級酒、 あるいは毛糸玉の中のローマ  その日は、早朝から始まるなかな…

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イナダシュンスケ|好き好き懐石

第13回 好き好き懐石 懐石料理が大好きです。  僕は今回その愛を存分に語りたいと思ってい…

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イナダシュンスケ|蘊蓄の悲哀

第12回 蘊蓄の悲哀 あらゆる飲食店は「一目置かれたい」と考えています。なぜなら同じ料理でも、一目置かれた状態で食べ始めるか、ただ漫然と食べ始めるかで、評価は全く違ってくるから。漫然と食べられると、最悪の場合、上から目線で妙なことをネットに書かれたりもします。少なくともそれだけは全力で避けねばならない。  一目置かれたいんだったら味そのもので勝負しろよ、というのは正論です。正論ですがそれは、酷というものでもあります。  かつては世の中にあまりおいしくないものがたくさんありま

イナダシュンスケ|「美食家」は死語になる

第11回 「美食家」は死語になる  先日、少し面白い言葉の使い方を耳にしました。とある女性…

イナダシュンスケ|味の素ラプソディ

第10回 味の素ラプソディ  「味の素」の話をしようとしています。よく見ると実に秀逸なネー…

イナダシュンスケ|味噌煮のロマン

第9回 味噌煮のロマン  かつて日本の農村の標準的な食事はどのようなものであったか、とい…

イナダシュンスケ|ホルモン奉行、卒業。

第8回 ホルモン奉行、卒業。   人が何かを好きになる時。それは、気が付けば自然とそれを…

【全文無料】イナダシュンスケ│小生、蕎麦を語る

第7回 小生、蕎麦を語る   蕎麦の良さがわからぬ、と言う人は少なからず存在します。僕も…

イナダシュンスケ│スパイス、ハーブ、薬味… だけじゃない「マズ味」の話    

第6回 マズ味は文化だ 前回は、パクチーの「マズ味」に関するお話でした。マズ味とは、おい…

イナダシュンスケ│パクチーに潜む「マズ味」

第5回 パクチーのマズ味 皆さんはパクチーはお好きですか? 一般的に、好き嫌いが大きく分かれるとされる食材です。苦手な方も少なくないのではないでしょうか。  しかし10年くらい前は、今よりもっと苦手な人が多かったはずです。当時から飲食店をやっていた自分の感覚だと、お客さんの半分以上、いやむしろ大半が苦手だったんじゃないかと思います。  今は、少なくともそこからは大きく様変わりしました。「好き」と言い切る人は確実に増えました。もしかしたら若干の苦手意識は持ちつつ、ちょっと無理し