イナダシュンスケ|「美食家」は死語になる
第11回 「美食家」は死語になる
先日、少し面白い言葉の使い方を耳にしました。とある女性から聞いた、ご夫婦の話です。
彼女はある時、ダンナ氏にこんなことを話しました。自分は食材ごとの好き嫌いは全くと言っていいほど無いけど、コンビニとかスーパーで売ってるお惣菜やお弁当の味はあまり好きではない。そしてその時々の気分で明確に食べたいものとそうでないものがある、と。
それを聞いたダンナ氏はこんなふうに返しました。
「君は偏食だね」
この会話はそれで終わるのですが、その後、彼