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一穂ミチ「光のとこにいてね」(*小説)

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あの日、うらぶれた団地で出会った結珠と果遠。全く違う境遇にありながら、同じ孤独を抱える二人の少女は強く惹かれ合う。いま最注目の作家が問いかける家族、そして愛
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志村貴子先生が描く結珠と果遠――『光のとこにいてね』応援イラスト

 第168回直木賞候補、「キノベス!2023」第2位、2023年本屋大賞ノミネート! 一穂ミチ・著『…

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川上弘美×一穂ミチ「ふたり」を描くときに宿るもの――『光のとこにいてね』刊行記念…

◆唯一無二の関係性に惹かれる川上 『光のとこにいてね』、一日で読んじゃいました。「作者の…

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発売目前! 一穂ミチ最新作『光のとこにいてね』第一章 先行無料公開

 2021年からお届けしてきた一穂ミチさんの連載『光のとこにいてね』がついに書籍化! 2022年…

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【ある日の物語】一穂ミチ、最新長編『光のとこにいてね』の世界を知るスペシャル・シ…

 小瀧結珠と校倉果遠。 『光のとこにいてね』は、7歳の時に運命の出会いを果たした2人の、四…

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一穂ミチ「光のとこにいてね」 はじまりのことば

「夜寝る前にちょっとずつ読んで、読み終えたら大事に手元に残しておいてもらえるような本を作…

一穂ミチ「光のとこにいてね」 #001

あの日、うらぶれた団地で出会った結珠と果遠。全く違う境遇にありながら、同じ孤独を抱える二…

一穂ミチ「光のとこにいてね」 #002

 一日、二日と時間が経つうち、団地に行った時の記憶は、あっという間に遠くなっていった。「きょうのことは誰にも話しちゃだめよ」とママに言われたので黙っていると、団地も怖いおじさんも、果遠ちゃんという変わった女の子も、ただの夢だったのかもしれないと思うようになった。私の頭の中だけにあるものを、パン生地みたいに伸ばしたりこねたりしていると、本当のことだったのかどうかわからなくなってくる。  だから、翌週の水曜日も団地に連れて行かれた時、「また?」と怖くなると同時にちょっとほっとして

一穂ミチ「光のとこにいてね」 #003

 結珠ちゃんのお母さんがやっている「ボランティア」というのが何なのか、何度団地に来ても結…

一穂ミチ・長篇最新刊『光のとこにいてね』カバー初公開

 2021年からお届けしてきた一穂ミチさんの連載『光のとこにいてね』がついに書籍化! 2022年…

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