愚かに生きる覚悟さえあれば――凪良ゆう、サイアクで最高の《恋》の物語
◆17歳のふたりは瀬戸内の島で出会い、恋に落ちた——新作『汝、星のごとく』、ものすごく読み応えがありました。ともに母親に振り回されながら生きている少年少女が恋に落ち、成長していく物語―という説明だけでは零れ落ちてしまうものがたくさんあるのですが、本作の出発点で、どういう思いがあったのでしょうか。
凪良 私はずっと男性同士の恋愛がメインになるジャンルで書いてきましたが、これまで男女の恋愛は書いたことがなかったんです。2017年に講談社タイガから刊行した『神さまのビオトープ』に