一穂ミチ・長篇最新刊『光のとこにいてね』カバー初公開
2021年からお届けしてきた一穂ミチさんの連載『光のとこにいてね』がついに書籍化! 2022年11月7日(月)に発売になります。
人がひとを想う――。その美しさを最高純度に静謐、清冽な筆致で描き切った本作。その魅力を書籍という形で最大限に引き出してくれたのが、装丁家・大久保明子さんと、アーティスト・マツバラリエさんです。
大久保明子さんは、村上春樹さんの『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』や又吉直樹さんの『火花』、瀬尾まいこさんの『そして、バトンは渡された』など、印象的な装丁のベストセラーを数々手掛けてきました。
そんな大久保さんが、『光のとこにいてね』のカバーに、と白羽の矢を立てたのが、コルクを使ったオブジェ製作で活躍するアーティスト、マツバラリエさんの作品でした。
単行本の担当編集者は、オブジェの写真を見た瞬間、羽の生えたこの女性像が、ふたりの主人公の静謐かつ透明感のあるイメージにピッタリで、「これをカバーに使わせてもらいたい」と即断しました。
結珠と果遠のふたりが見せる、互いを思いやる行動、交わす言葉の一つ一つ。そのピュアで透き通った美しさ。ずっと一緒にはいられないと分かっていながら、共に過ごす一瞬の幸せが、永遠となることを祈る、その煌めき。こうした『光のとこにいてね』の世界観が、マツバラさんの作品と見事に一致しました。
完成した書影をご覧になった一穂さんとマツバラさんからは、こんなコメントをいただきました。
小瀧結珠と校倉果遠。
7歳の時に運命の出会いを果たしたふたりの、四半世紀にわたる物語を描いた感動作です。
連載からさらに磨きあげられた本作を、どうぞお楽しみに。
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