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今村翔吾「海を破る者」

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日本を揺るがした文明の衝突がかつてあった――その時人々は何を目撃したのか? 人間に絶望した二人の男たちの魂の彷徨を、新直木賞作家が壮大なスケールで描く歴史巨篇
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2024年4月の記事一覧

堂々完結! 今村翔吾「海を破る者」#026(最終回)

荒波に呑み込まれんとする蒙古兵たちを前に、六郎が下した決断とは――。感動の叙事詩、堂々の完結! 「追い首は手柄にならぬ。ましてや抜け駆けならば猶更。ならばいっそのこと救い上げ、それでも向かって来た時に討ったほうがよい」  敗走する敵を討つのは誉とされず、手柄にならぬこともほとんど。それが抜け駆けならば、罰せられることさえあるのは確かだ。  しかし、短い付き合いであるが解る。手柄に拘る自らの流儀は崩さない。そのように見せ掛けてはいるが、それが決して本心ではないことを。季長は沈