【読書録】『水の肌』松本清張
先週と先々週に引き続き、松本清張先生の短編集のご紹介。今日は、新潮文庫の『水の肌』。5編の短編小説を収めた珠玉の作品集。
『指』バーのホステスである弓子が結婚を決めた男性が、ふたりの新居にと用意したマンションは、偶然にも、彼女のよく知っている部屋だった。チワワが物語のカギをにぎる。
『水の肌』一流企業で研究職についていた笠井平太郎という自信家が、妻のある身でいながら、アメリカ遊学中に知り合った資産家の女性と結婚するため、妻からしばらく身を隠すことにした。その後、妻がかつて