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【単行本発売中】岩井圭也「われは熊楠」(*小説)

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奇人・才人、南方熊楠を語る言葉はたくさんある。しかし果たして、彼が生涯を賭して追い求めたものとは一体何だったのか⁉ 新鋭・岩井圭也が渾身の力で挑む、博物学者・南方熊楠のすべて。
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#別冊小説

岩井圭也、南方熊楠に挑む! 博覧強記の才人が、生涯を賭して追い求めたものとは――…

「南方熊楠」の名を初めて聞いたのは、小学生の時だった。  私の両親は和歌山市の出身で、夏…

岩井圭也が「どうしても南方熊楠を書きたかった!」その理由――和歌山で撮影した40枚…

 小説家にとっては、すべての作品が勝負作である。苦心して執筆した作品は作者の分身同然であ…

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岩井圭也「われは熊楠」:第一章〈緑樹〉――紀州での目覚め

第一章 緑樹 和歌浦には爽やかな風が吹いていた。  梅雨の名残を一掃するような快晴であっ…