堂々完結! 今村翔吾「海を破る者」#026(最終回)
荒波に呑み込まれんとする蒙古兵たちを前に、六郎が下した決断とは――。感動の叙事詩、堂々の完結!
「追い首は手柄にならぬ。ましてや抜け駆けならば猶更。ならばいっそのこと救い上げ、それでも向かって来た時に討ったほうがよい」
敗走する敵を討つのは誉とされず、手柄にならぬこともほとんど。それが抜け駆けならば、罰せられることさえあるのは確かだ。
しかし、短い付き合いであるが解る。手柄に拘る自らの流儀は崩さない。そのように見せ掛けてはいるが、それが決して本心ではないことを。季長は沈